ホルモンバランスを破壊する「環境ホルモン」
更年期は、女性が生涯において必ず通らなくてはならない時期です。
この時期、女性のホルモンのバランスは、それまでとは違ったものになっていきます。
しかし、それは自然の流れです。
ところが、外部からの刺激によって、否応もなくホルモンバランスがくずされることがあります。
犯人は、環境ホルモンです。
環境ホルモンは、内分泌かく乱物質と呼ばれる物質で、名前の通り体内で分泌されるホルモンの働きを本来とは違った形に乱してしまいます。
ホルモンについて、ここで、もう少しくわしく説明しましょう。
体内のホルモンは、脳下垂体や卵巣など数ヶ所の内分泌腺でつくられ、血液によって身体の各部に運ばれ、そこで目的の細胞にたどりつきます。
そのホルモンを待ち受けているのはレセプター(ホルモン受容体)です。
ホルモンはレセプターと結合して、細胞内のDNA(遺伝子)に指令を伝えます。
こうしたしくみで人間のからだは調整されているわけです。
本来、ホルモンには特定のレセプターがあり、それ以外と結合することはないと考えられています。
つまり、エストロゲン・レセプターだったら、エストロゲンとしか結合しないわけです。
ところが、実際に結合すべきホルモンの代わりにレセプターと結合し、 DNAに誤った指令を出す物質があることがわかってきました。
それが環境ホルモンなのです。
環境ホルモンについては、実のところ、まだはっきりした定義はありません。
ただ、人間を含めた生物のホルモンバランスを大きくくずし、生殖異常や学習機能の低下などを招く物質だということだけは確かです。
環境ホルモンといわれている化学物質には、廃棄物の焼却過程などで生成されるダイオキシン類、電機製品などに利用されているPCB(ポリ塩化ビフェニオール)類、各種の殺虫剤や除草剤などがあります。
合成洗剤や化粧品の材料なども、環境ホルモンと考えられています。
経口避妊薬のピルも、人為的にホルモンを乱すという意味では環境ホルモンといえるかもしれません。
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